2005-01-01から1年間の記事一覧

愛国心はなぜ、悪いか?

>愛国心が叫ばれはじめると困ることとはいったいどのようなことをさすのでしょうか?という設問に対して、Identity (自己同一性)の見地から主に考えてみたいと思います。Swan_slabさんが仰るように現代社会では人は誰でも複数の自己を持ち、その場その場…

嘘つきは民族主義者のはじまり、あるいは民族主義は嘘つきのはじまり

このお話はセカンドカップのコメント欄からの続きです。http://d.hatena.ne.jp/Soreda/20050324最近、アイスランドに行く機会がありました。あんな北なのにメキシコ暖流のおかげで気候は驚くほど穏やかです。かつては緑に覆われていたそうで、壮大な温泉露天…

愛国心は錯誤か?

先日のコメント欄の続きです。Swan-slab sannへ マルキシスト的な考え方をしていくと、「愛国心」=「虚偽観念(イデオロギー)」=錯誤という事になるわけですが、実は私はそうは考えていません。その考え方に沿っていくと「錯誤」を取り除けば、背後にある…

愛国心の自家発電

このエントリーは「湾曲していく日常」のコメント欄に於けるやりとりの続きです。以下をご覧下さい。 http://d.hatena.ne.jp/noharra/20050320 Swan_slabさんの発言には私としても興味のある、きちんと話し合いたい論点がいくつもあるのですが、何せ遅筆故、…

左翼と右翼

日本でいうところの左翼と右翼というのが実はなんだかよくわかっていないのだが、それでも何故か、左翼過激派呼ばわりされてもたいして気にもとめないが、右翼国粋主義者呼ばわりされるのは心外である。と言うことはとりあえず自分では左翼と思っているとい…

曖昧なコスモポリタン

何かと曖昧だと言われる日本人であるが、曖昧ではないものが一つある。 それは自分たちが、日本人で以外であり得ないという、確信である。 境界は太い線でしっかりと敷かれ、本質は永遠に内側にある。 外側は常に外側であり、内側は常に内側と認識される。 …

徳の高低

昔は、当たり前みたいな道徳説教たれるのがウヨで、それに反発して相対化するのがサヨだったわけだが、それが逆立ちしてしまった図が面白いし、ぶざまとも言える。http://www.janjan.jp/media/0502/0502133557/1.phpケンウェルバーというのがどういう人なの…

Rooted cosmopolitanism (p17)

Kant defined cosmopolitanism as a way of combining the universal and the particular- nation and world citizenship. As regards the concept of 'globality' (see Robrtson1992; Albrow 1996), cosmopolitanism signifies rooted cosmopolitanism, hav…

Global America?:The Cultural Consequences of Globalization.

問題はこの本の表紙写真の上方にある中国のマクドナルドの看板なのだが、「麦当労」とある。 http://images-jp.amazon.com/images/P/0853239185.01.LZZZZZZZ.jpg これを「麦とろ」と読んでもよいのだろうか?

在日外国人の日本国籍取得問題

この問題には、私に言わせると極めて明快な正解がある。日本政府が二重国籍を認めればいい。こんなサイトがあるのを見つけた。http://www.geocities.co.jp/SilkRoad-Forest/4037/citizenship/dual-citizenship.htm 民族主義・国家主義的な立場から、燃え上が…

日本的な何か

「自分で何かを勝ち取ったことのない国」、「外圧に弱い国」、「歴史上革命のない国」云々ということをしきりと強調する人達がここ数年とみに増えたような気がする。しかしこの、自分では自分のことはどうにもできないと言う日本的な何かというのには、いっ…

誰がネット右翼を製造するか?

誰がネット右翼を製造するか? ネットで右翼的な書き込みをしている人達の中のどれほどの人が、果たして自分は右翼であるというアイデンティティーを持っているのだろうか?たいていの場合、せいぜい自分はいわゆる‘サヨク’ではなく、極端な右も左も嫌う真ん…

Knight,, D and Willmott(1989) ’Power and Subjecctivity at Work

On Foucault's writing:His writing on power are apposite to our project because they directoly challenge and reject discourse founded upon the idea of a transcendental subject whose autonomy resides only in that space not yet colonised by p…