文化の国籍

一般的なものの捉え方として、文化というのはそれぞれの民族国家に固有のものであって、日本文化とか中国文化とかアメリカ文化という風に区分可能なものだというのがある。しかしこれは、近代において、国民国家という人間と領土の区分が規範化される過程において定着したものにすぎない。現在のグローバル化のもと、国民国家の境界線がぼやけて、柔軟化する状況において、’文化の輪郭、境界線、国籍’というもの自体、transnatinalization, hyblitizationといった現象のなか、とらえ直されなければならない。