Jar Head

サム・メンデスの新作。

同等と結末に同じナレーションが繰り返される。
「・・・一度ライフル持った手は、その事を忘れない。その手で家を建てようと、恋人を愛そうと、赤ん坊のおむつを取り替えようと。海兵隊員は、その手でライフルを握った事は消し去れない。」

第一次湾岸戦争に送られた海兵隊員の話。
コンピューター・ゲーム戦争といわれたもの戦争で、砂漠に送り込まれた海兵隊員のやることは、実はあまりない。実際の戦闘はミサイルと戦闘機からの爆撃で行われ、ライフルを手に持った海兵隊員が実際の戦討どころか、敵に出くわすこともない。焼ける暑さの中でガスマスクと防護服に包まれて、無意味な訓練を繰り返す。出くわすのは、爆撃で、すでに黒こげになった死体ばかりだ。

結局海兵隊員たちは、一人の敵を殺すこともなく、国に帰ってくる。

この映画が言いたいのは、それでも彼らの人生はどうしようもなく変わってしまったと言うことのようだが、それが何故なのか、残念ながら、中途半端にしか伝わってこない。